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そもそも認可校とは
認可校とは、都道府県知事の認可を受けている職業教育を行うための高等教育機関(専門学校)のことです。
認可校には設置基準が定められており、例えば下記のような条件があります。
・授業時間
年間800時間以上であること。夜間の学科は年間450時間以上であること。
・修業年数
1年以上であること
・学生数
40人以上であること
・編入学
専門士に準じて、4年制大学への編入が可能
・専門士
文部科学大臣の告示による要件を満す、専門課程の2~3年制の学科を卒業した人に授与される称号
・施設
原則、自己所有である(事情のある場合を除いて、賃貸施設は不可)
このほかにも、教職員の資格や条件も細かく定められています。
無認可校には、特に規定はありません。そのため、専門学校を選ぶ際に特に大切な判断材料となるカリキュラムについても、学校によって内容が大きく異なります。
無認可校は自由度が高いからこそ学校の特色に個性が出やすいため、入校してから後悔しないように入念なリサーチをしましょう。
認可校と無認可校の違い
認可校と無認可校では、学生の受けられる特典や優遇が異なりますが、基本的には認可校の方のメリットが大きいといえます。ただし、無認可校は公的な保護がない代わりに国の基準に縛られないため、独自の支援があるケースもあります。
ここでは、認可校と無認可校の違いについて具体的な例をあげながら解説します。学校選びで迷っている方は参考にしてみてください。
專門士の学歴が得られる
認可校を選択する大きなメリットとして、卒業する際に専門士の学歴を得られるという点があげられます。一方で無認可校に通った場合には、どれだけ多くの授業時間数を満たしていたとしても、学歴として扱われずに高卒扱いとなる点に注意しましょう。
学歴は、履歴書などに書くことができるため、今後の就職活動時のアピールポイントとなり、有利にはたらきます。もちろん肩書がすべてではなく、学校生活の中でいかに多くの知識やスキルを身につけられるかも大切です。しかし、学歴を重視して考えるのであれば、認可校を選択するのが良いでしょう。
通学定期券を使える
学校が離れている場合、電車やバスを利用して通学することになるかもしれません。そのような場合、認可校の生徒であれば通学定期券を学生料金で購入できますが、無認可校では一般定期券の扱いになるため、定期代が高額になってしまいます。
奨学金が借りられる
専門学校へ通うためには、決して安くはない学費を払わなければなりません。金銭的に余裕がない場合に大きな助けとなるのが、奨学金制度です。
認可校であれば、日本学生支援機構の奨学金制度を利用することができます。無認可校に通う場合には受けられません。
ただし、認可校であっても、学校によっては日本学生支援機構の奨学金制度を用意していない場合もあるため、奨学金を利用する予定の人は、事前に確認しておきましょう。
学生割引の対象になる
映画館や美術館、公共交通機関、通信費などで、学生割引の制度が設けられている場合があります。しかし、認可校の学生に限り学生割引の対象となっているケースが多く、無認可校での学生には学生割引が適用されないケースがあることを覚えておきましょう。
認可校と無認可校を見分けるポイント
認可校か無認可校かを見分けるためには、いくつかのポイントがあります。
もっとも簡単な方法として、認可校と無認可校は学校名から見分けられます。「専門学校」と名乗ることができるのは認可を受けた学校だけなので、専門学校の文字が学校名に無い場合、無認可校である可能性があります。
ただし認可校であっても、「○○アカデミー」や、「○○学園」などの名称を使っており、専門学校の文字を冠していない場合があるため注意しましょう。
学校名だけで判断がつかない場合には、文部科学省や都道府県のサイト、専門学校の業界団体「全国専修学校各種学校総連合会」のホームページをチェックしてみてください。認可校をまとめたリストが掲載されているため、認可校であるかそうでないかがわかります。
まとめ
専門学校には、大きく分けて認可校と無認可校の2種類があります。認可校だから安心で無認可校だから良くないということはありませんが、学歴として認められるかどうかや奨学金を受けられるかどうかといった点において、認可校の方が有利であるケースがほとんどです。
どのような進路に進んでも、メリットとデメリットは存在します。入校してから理想とのギャップを感じて後悔することのないように、認可校と無認可校の違いをきちんと理解したうえで、学校選びを行いましょう。